青しそ(大葉)の水耕栽培は簡単でたくさん・長く収穫できる

作物別

お料理に重宝する大葉。家で育てれば、必要なときにいつでも収穫できます。

栽培はかなり簡単ですので、初心者の方でも取り組みやすいです。

※「シソ」と「大葉」の違いは?
シソには主に「青じそ」と「赤じそ」があり、赤じそは、梅干し作りに使われたり、紫蘇ジュースなどの材料になる、赤い葉が特徴です。青じそは、緑の葉をしたいわゆる「大葉」のことです。「大葉」という場合は青じその葉を指しますが、「青じそ」という場合は作物全体(根や茎も含む、ぜんぶ)のことを指します。今回は料理の話ではなく栽培する話ですので、「青じそ」の栽培ということになります。また、今回使用した種の名前が「青しそ」ですので、パッケージ通り「青しそ」と呼ぶことにします。栽培方法は赤紫蘇でも同じです。

青しそ基本情報

科名シソ科
始め方種・苗・挿し木
好光性or嫌光性好光性種子
種の寿命1年(短命種子)
種まきから収穫までの期間1か月半~2か月
栽培期間半年以上可能

栽培の手順

青しそに栽培に必要なものは以下の通りです。

  • 青しその種or苗
  • バーミキュライト
  • 種まき用の小さな容器
  • つまようじ
  • 定植用の容器

まずは種まきをするので、定植用の容器は後から準備すればOKです。

苗から育てる場合は、「定植」のところから読んでください。

青しその種とバーミキュライト
今回使うのはダイソーで買った「青しそ」の種。

種まき

青しその種、バーミキュライト、水、つまようじ
ピントが合っていなかった…

まず、バーミキュライトを水で濡らします。ひたひたぐらい、やや多めに水を入れておくのがおすすめです。

種は、小皿に出しておくほうが作業しやすいです。

青しその種を小皿に出したところ

つまようじの先端を濡らすと、種がくっつきます。指では種まきしづらいので、こうしてつまようじを使うか、もしくはピンセットで作業するのがおすすめです。

濡らしたつまようじの先端に種をくっつけたところ

シソ科は好光性種子なので、深く植える必要はありません。種全体が隠れる程度に埋めてください。

間隔をあけながら、5~6粒まくと良いでしょう。

つまようじで種を埋めたところ

明るい場所に置いておきます。種が出るまでは、バーミキュライトの表面を乾かさないようにします。霧吹きを使って水やりすると簡単です。

窓辺においた種まき容器

シソは発芽が早いので、3日ほどで発芽することが多いです。

青しその発芽

定植

双葉が完全に開き、本葉が少し出てきたぐらいになれば、定植できます。日数にすると、早くて1週間、遅くても2週間ほどで定植できるでしょう(冬は遅いです)。

青しそを栽培するなら、ペットボトル容器を使うのがおすすめです。

ペットボトル容器、ペットボトルカバー、スポンジ、苗、肥料
ペットボトル容器、ペットボトルカバー、縦横1.5cmに切ったスポンジ、水耕栽培用肥料

まず、苗の容器にたっぷりと水を入れて、バーミキュライトをゆるめます。

水をたっぷり入れた種まき容器

こうすることで、優しく引っ張るだけで苗が抜けます。バーミキュライトをゆるめないまま抜こうとすると根が切れやすいので注意してください。

苗を引き抜いたところ
根にバーミキュライトがついている様子

根にバーミキュライトがついているので、水で洗い流します。

2本ありますが、定植するのは1本だけです。また、購入した苗を使用する場合も、土を洗い流してから定植してください。

バーミキュライトを洗い流した後の苗

根がこれぐらいの長さあれば十分です。もう少し短くても大丈夫です。

切り込みを入れたスポンジに苗をはさみます。

苗をスポンジに挟んだところ

ペットボトル容器にはめこみます。根を挟んだりしまわないよう慎重に作業します。

苗を挟んだスポンジをペットボトル容器にセットしたところ
苗をペットボトル容器にセットしたところ

ペットボトル容器に培養液を入れます。

微粉ハイポネックスを1000倍に薄めて使用します。容器で直接混ぜても良いですし計量カップなどを使って培養液を作ってから容器に流し入れてもいいです。

ペットボトル容器に培養液を入れたところ

培養液は、以下の線まで。根が完全に浸かってしまうのではなく、根の上のほうは空気に触れている状態にするのがコツです。

培養液を入れる目安

遮光のため、ペットボトルカバーをつけます。あとは、窓辺の明るい場所に置いておきましょう。

ペットボトルカバーをつけたところ

日々の管理

定植後の管理について紹介します。

培養液の補充・交換

苗が小さいうちは、培養液もほとんど減りません。でも、減らないからと言ってそのままにしていると、雑菌が繁殖したり肥料の濃度が偏ったりして、生育に支障をきたすことがあります。

1週間~10日に1回は、培養液を廃棄して、新しい培養液を入れてください。

株が成長し、培養液の吸い込み量が多く、毎日半分以上補充しなければならない、ぐらいになれば、培養液の全交換は1か月に1回程度で大丈夫です。

摘芯と切り戻し

シソは放っておくとどんどん背が高くなるのですが、摘芯してやることで横の成長を促し、収穫量を増やすことができます。

摘芯とは、成長点を切ること。そうすることで脇芽が成長し、葉の数が増えるというわけです。

草丈が15~20cmぐらいになったら、上から1節か2節ぐらいのところでカットします。

摘芯する位置

その後も、葉が茂りすぎているな、と思ったときは、適当に収穫(切り戻し)をして枝の数を減らしましょう。

株の更新

シソは成長が早く、葉も根もどんどん成長します。大きめの容器(2リットル以上)で栽培すれば半年以上は栽培可能です。

ただ、コンパクトに育てたい場合は、3か月ごとのペースで、株の更新をするのがおすすめ。

株の更新とは、「切り戻した枝を挿し木にして、大きくなりすぎた株は撤収し、挿し木苗を新たに育てる」ということ。

シソは挿し木も簡単です。切った枝を水に浸けておけば、1週間もかからずに発根します。

根が伸びてきたら、古い株は処分して、挿し木した苗を新たに育てていけば、コンパクトな姿を保ちつつ、つねにシソを収穫できる環境が整います。

バジルの挿し木
これは同じシソ科のバジル。こんなに小さな枝でも発根するほど、とても強い植物です。

収穫と保存

随時収穫

シソは、摘芯するぐらいの大きさになれば、良いサイズの葉は随時収穫することができます。葉を全部収穫してしまうと光合成ができなくなってしまいますが、小ぶりの葉が数枚残っていれば問題ありません。

使いたいタイミングで随時、収穫して楽しみましょう。

保存方法

随時収穫する以外にも、摘芯や切り戻しで、葉を収穫することがあります。

すぐに使わない場合は、水に浸けておくと長持ちします。

下だけ浸かるように、少量の水を入れてくださいね。

大葉の保存方法

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