水耕栽培のための種まきの基本。バーミキュライトとスポンジの2パターンを紹介

きほん

水耕栽培では、種まきではスポンジなどの培地か、バーミキュライトなど土に近い培地を使います。

ここでは、種まきの方法を丁寧に紹介します。

代表的な2パターン、「バーミキュライト培地」と「スポンジ培地」の種まきを紹介しますね。

多くの作物では「種まき→定植」という流れ

水耕栽培では、「まず種まきをして小さな苗を作り、根が十分に伸びてきたら水耕栽培装置にセットする」という流れで栽培することが多いです。

土で栽培する場合も、セルトレイなどの小さな容器で種まきして、それから定植する場合がありますよね。

水耕栽培の場合、土を使いませんが、かと言って培養液に直接種を浮かべるわけにもいきません(それでは発芽しません)。

はじめに、土の代わりとなる培地を使って根を出させ、それから定植するのが基本です。

ベビーリーフ栽培は例外。はじめにスポンジ培地に種まきし、そのまま収穫まで育てるのが簡単です。

種まき共通の基本

まず、いずれの方法にも共通する基本事項です。

衛生面に気を配る

種まきをするときにバイキンが入ってしまうと、カビが生えたり腐ったりしてしまうことがあります。

作業前に手を洗い、気になる方は使い捨て手袋を使っても良いでしょう。

また、わたしはなるべく種を直接触らず、ピンセットやつまようじを使って作業しています。

わたしはピンセットを出すのが面倒なのでいつもつまようじを使っています。使い捨てにできるので衛生的です。

つまようじとピンセット

種は多めにまく

栽培する作物によりますが、種が100%発芽するとは限らないので、多めにまいておきます。

バジルやシソなど、1株あれば十分、という場合は、種は3~4粒でいいです。小松菜や水菜など、たくさん栽培したい場合は、たとえば6株育てたいなら10粒程度まいておく、ぐらいのイメージです。

種類によって深さは変わる

種をどの程度の深さまで沈めるかは、作物の種類によります。

好光性種子といって、発芽に光を必要とする種の場合は、表面から3ミリ程度など、ごく浅くにまきます。

たいていは、種全体がしっかり隠れるようにまけば発芽しますが、深さを調べてからまいたほうが発芽率は上がります。

なお、「催芽まき」といって、数日間水に浸して、根が出てきたのを確認してから培地にまく、という方法もあり、殻が固い種ではよく使われます。

発芽するまでは培地を乾かさないように管理する

どんな植物でも水をやり過ぎると根腐れしてしまいますが、種まきから発芽までは別です。

つねに濡れている状態をキープしてください。

はじめは小さな容器で種まきしているので、霧吹きやスポイトを使って水やりするのがおすすめ。勢いよく水をかけると種が流れてしまいます。

ラベルをつけておくと管理がラク

わたしは、種まき後に、マスキングテープでラベルを付けて管理しています。

スマホにメモしておく、というのでもいいのですが、容器自体に書いてあるほうが確認がスムーズにできます。

使用しているのは白のマスキングテープと、油性ペン。

端を少し折り返してはがしやすいようにしています。また、定植したら、定植した日付を書き足して、定植した容器のほうに貼り替えます。

バーミキュライト種まき

まず、バーミキュライトを使った種まきの方法を紹介します。わたしがもっともよく使う方法です。

用意するもの

  • バーミキュライト
  • バーミキュライトを入れる容器
  • つまようじ
  • 水道水

「バーミキュライト」とは鉱物を高温加熱した土壌改良材の一種。ガーデニングでも、種まきや挿し木用の土として使います。こちらはダイソーで売っているバーミキュライト。

100円ショップやホームセンターで手に入ります。

種まきに使う容器は、わたしは透明のプラスチックカップを使っています。

透明だと、根が伸びる様子が観察でき、「これぐらい根が伸びているからそろそろ定植しようかな」と判断しやすいです。

根が伸びている様子が見える

手順

では、手順です。

容器にバーミキュライトを入れて、水道水をひたひたに入れましょう。

種は、小皿に出しておくと作業しやすいですよ。

つまようじをバーミキュライトに突っ込んで、先端を濡らします。すると、種が簡単にくっつきます。

つまようじで、種をバーミキュライトの上に配置していきます。

つまようじを使って種を沈めます。

あとは、ラベルをつけて、邪魔にならない場所に置いて、以上で種まき完了です。

バーミキュライトは繰り返し使えますが、何度も使ううちに雑菌が繁殖してきます。3回ほど使ったら破棄するか、熱湯消毒して使いましょう。リサイクルする場合は不織布の袋に入れて熱湯をかけ、絞れる程度に冷めたらしっかり絞り、風通しの良い場所でしっかり乾燥させます。

スポンジ種まき

次に、スポンジを使った種まきの方法を紹介します。

用意するもの

  • 食器用ネットスポンジ
  • スポンジを入れる容器
  • はさみとカッターナイフ
  • つまようじ
  • 水道水

食器用ネットスポンジとは、その名の通り、ネットに入ったスポンジのことです。

約15cm×約8cmサイズのものを使っています。

こういう、ハード面とソフト面があるようなタイプのスポンジでもいいですが、個人的にはネットスポンジが好きです。

こういうよく見るタイプのスポンジならなんでも良いのですが、メラミンスポンジはだめです。メラミンスポンジは特殊な材質でできていて、植物がうまく根を張ることができません。

使用する容器は、必要数のスポンジが入る大きさであればなんでもかまいません。

種まきしたい数に応じて用意してください。

手順

では手順です。

まず、食器用ネットスポンジを、ネットから取り出します。

定植穴のサイズを想定した上で、その大きさに切り分けます。

たとえば、ペットボトル容器を使う場合、飲み口のサイズに合わせると、約3センチ四方の大きさに切るとちょうど良いです。

食器用ネットスポンジの場合、15等分にするとちょうど良いサイズになります。

手作りの水耕栽培装置だと定植穴の大きさは自由に決められますが、わたしはペットボトルの飲み口より一回り大きいサイズにすることも多く、その場合は、スポンジを8等分にしたサイズにすることもあります。

経験上、小さいサイズでも十分、あらゆる作物に対応できます。小さく切るほうが経済的でもあるので、基本的には15等分サイズで切っておくといいと思います。

次に、カッターナイフで切り込みを入れます。種をまくための溝です。

これはレタスをまいたので、3ミリ程度のごく浅い溝

育てる作物に合わせて溝の深さを決めてください。切り込みを深く入れすぎてしまっても、種を深く押し込まなければいい話なので、深い分には問題ありません。

容器にスポンジと水道水を入れ、スポンジを指でぎゅうぎゅう押して、吸水させます。スポンジがひたひたになるぐらいまで水を入れておきます。

種は、小皿に出しておくと作業しやすいです。

種を出しすぎました

つまようじの先端を濡らして、種をくっつけて、スポンジに埋めていきます。

スポンジ1つに、種は2つずつぐらいまきます(発芽後に間引きする)。

あとは、ラベルをつけて、邪魔にならない場所に置いて、以上で種まき完了です。

バーミキュライトとスポンジそれぞれのメリット・デメリット

わたしはバーミキュライトを使って種まきをすることが多いのですが、バーミキュライトとスポンジ、それぞれの特徴はこんな感じです。

バーミキュライトスポンジ
メリット・定植時は育ちの良い苗を選抜できる
・バーミキュライトは何度か使い回せる
・発芽が早い
・そのまま定植できるからラク
・徒長しにくい
デメリット・根についたバーミキュライトを洗い流すのが面倒
・徒長しやすい
・軽いので濡らす前は飛び散りやすく、こぼしたら悲惨
・発芽しなかったり育ちが悪いものがあるとそのスポンジが無駄になる
・発芽が遅い

「徒長」とは、気温や光量との兼ね合いで、ひょろひょろの苗になってしまうこと。ひょろひょろの苗は成長してもひょろひょろのままなので、見栄えも悪いし、弱いです。

光が少なく、気温が高いと徒長しやすいです。夏は気温が高い上、太陽の位置が高いせいで室内に差し込む光は少ないので徒長しやすい時期だといえます。

環境によりますが、暖かい時期はスポンジを使うほうが安心かもしれません。

スポンジを使えば、バーミキュライトを買う必要もないので、初心者の方にはスポンジのほうが良いのかもしれません。

好みで選んでもらったらいいと思います。

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