大切に育てた野菜は、せっかくですからおいしく残さず食べたいですよね。
収穫してすぐに食べられないときは、適切な方法で保存しておくことで、あとからでも楽しむことができます。
このページでは、育てた野菜の保存方法について、紹介します。
葉物野菜・レタス類の冷蔵保存 約2週間保存可能
まずは、葉物野菜やレタスを生のまま冷蔵保存する方法です。
そのまま袋や保存容器に入れておくだけでは、あっという間にしなびてしまいます。
わたしはいつも、このように保存しています。
- 芯を落として葉をバラバラにする
- 水洗いする
- 保存容器にキッチンペーパーを敷く
- 野菜を入れる
葉物野菜は、調理しやすい長さにカットしてから保存しても便利です。
レタスも、あらかじめちぎって保存してもよいです。ただ、傷むのは早くなるので、長持ちさせたいなら切らずに保存がおすすめ。
葉物野菜でもレタスでも、芯の部分は落としておきます。
芯がついたまま、つまり栽培時と同じまるごとの姿だと、収穫後もまだ少しずつ成長します。すると、「成長するけど水分や栄養が足りない状態」になりますよね。
芯(成長点)をなくして成長を止めるほうが、保存は長くできます。
葉物野菜・ハーブの冷凍保存 約1か月保存可能
葉物野菜やハーブは、冷凍保存もできます。
冷凍する場合は、水洗いしたあと、キッチンタオルで水気を取り、なるべく水分が残らないようにしてください。
葉物野菜は、調理しやすい大きさにカットしておきます。ハーブも、使いやすい形に切っておきます。
ジッパー付き保存袋に入れ、なるべく平らにしてから冷凍庫に入れます。するとバラバラの状態で冷凍できるので、少量ずつでも使いやすくなります。
冷凍した葉物野菜は、解凍せずそのまま調理に使います。
ハーブ類も、解凍しなくてもそのまま調理に使えます。
ただ、冷凍すると食感が変わるため、生で食べる野菜は冷凍に向きません。加熱調理する野菜は冷凍できます。
ハーブの乾燥保存 約6か月保存可能
ハーブ類やトマトは、ドライにして保存する方法もおすすめです。
ハーブは、ドライにしたほうが香りが立つものもあるそうです。
少量であれば、レンジで急速乾燥させるのが手軽でおすすめ。
- 水洗いしたらしっかり水気をとる
- 耐熱皿に広げて置く
- レンジ200W(解凍モード)で1分ずつ加熱
- 乾燥したらほぐして容器に入れて保存
これはコモンタイム。乾燥させるとこうなります。
しっかり乾燥すると、指でつまむだけでぽろぽろと葉が落ちます。
このように、日付を書いて保存しています。
大量に収穫した場合はレンジで乾燥させるのも大変なので、自然乾燥がよいでしょう。
ブーケのように束ねて、風通しの良い日陰に吊るしておけば、2週間ほどで乾燥するはずです(天候にもよる)。
日光が当たると傷んだり香りが飛んだりするようなので、日陰が良いと思います。
わたしは、洗濯ネットに放り込んで干しておくこともあります。見た目はイマイチです。
完全に乾燥させたものは、湿気にさえ気をつければ半年ぐらいは保存できると思います。
ただ徐々に香りは失われるので、半年ごとぐらいに「切り戻しついでに大量収穫→乾燥保存」を繰り返して入れ替えていくといいと思います。
ディルやバジル、トマトのオイル保存 約10日間~1か月
ハーブの一種であるディルは、魚料理と相性の良いハーブ。わたしはディルは、ドライではなくオイル漬けで冷凍保存するのがお気に入りです。
製氷皿にオリーブオイルとディルを入れ、冷凍します。
このまま料理に放り込んで使います。
バジルは、バジルソースにして保存するのがおすすめです。
バジルの葉100gに対してにんにく1かけ、オリーブオイル150g、あれば松の実20gぐらいをミキサーにかけてソース状にする
上記のレシピはシンプルなバジルのソースですが、粉チーズを入れたり塩コショウで味を整えたりして本格的なジェノベーゼソースを作ってももちろん素敵です。
【バジルソースを作っているところ】
消毒した瓶に密閉保存すれば数か月でももつと思いますが、瓶の密閉保存のやり方を修得していない方は冒険せず、2週間以内で食べ切ってください。
冷凍保存すれば1か月ぐらいはもちます。ジッパー付き保存袋に入れ、平らにならして冷凍すれば、必要な分だけパキッと折って使えて便利です。
【ジップロックに入れたバジルソース】
また、ミニトマトはセミドライにしてオイル漬けにするのがおすすめ。乾燥させることで味が凝縮されます。わたしは実はフレッシュなトマトがあまり好きでないのですが、セミドライトマトは手が止まらないほど食べてしまいます。
- オーブンを130℃で予熱しておく
- トマトを半分に切り、キッチンペーパーの上にうつ伏せにおいて水気をとる(10分間ぐらい)
- 天板にオーブンシートを敷き、トマトを切り口を上にして並べる
- 130℃で60分間加熱
- 粗熱がとれたらオイルに浸けて保存
番外編 傷んだ野菜や食べられない部分はコンポストへ
葉物野菜のようにほぼすべて食べられる野菜もあれば、シソやバジルのように、茎の部分が残ってしまう野菜もあります。
また、ときには病害虫により葉が傷んでしまうことも。
食べられない部分は捨てるしかありませんが、処分する手段として、コンポストという方法を提案します。
コンポストといえば「堆肥化」が本来の意味ですが、別に堆肥として使わなくても、とにかく「土に埋めて分解して処理する」ぐらいの意味でとらえておけばOKです。
「ダンボールコンポスト」や「キエーロ」「LFCコンポスト」などいろんな種類があります。
わたしは100均の袋に、ごみと土を交互に入れ、満杯になったらそのまま放置して熟成。もうひとつの袋にまた同じように入れていく、というのを繰り返すやり方をしています。熟成された土は堆肥として使うこともできますし、コンポスト用の土として繰り返し使うこともできます。
入れたごみが見えなくなるぐらいまで土をかぶせます(虫の発生を抑制するため)。
わたしは水耕栽培以外にも、庭の家庭菜園や室内の観葉植物などで植物のごみが出ることが多いのですが、ほとんど庭のコンポストに入れて処分しています。
少し手間はかかりますが、水耕栽培に楽しく取り組めるようなタイプの方であれば、コンポストの作業もわりと楽しめるんじゃないかと思います。よかったら試してみてください。
まとめ
収穫した野菜は、それぞれの作物に合った方法で保存しておくと、保存しておける期間が伸びるだけでなく、よりおいしくなったり、より簡単に調理ができるようになったりもします。
大切に育てた野菜だからこそ、無駄にすることがないよう適切に保存して使っていきましょうね。